ユリの種類
自然分布では、北半球に限られ、アジアに約60種、世界全体では、 100種弱存在します。大きく分けると、テッポウユリの仲間、スカシユリの仲間、カノコユリの仲間、ヤマユリの仲間の4グループ に大別されます。日本には15種が自生し、そのうちの7種は日本の固有種です。 いずれも原種でありながら園芸品種と並ぶ美しさを持っており、欧米 での品種改良の交配親に使われています。
サクユリ、ヤマユリ、タモトユリ、ウケユリ、ササユリ、オトメユリ、カノコユリ、テッポウユリ、エゾスカシユリ、イワトユリ、ヒメユリ、スゲユリ、オニユリ、コオニユリ、クルマユリが日本に自生しています。

球根
かつては、鉄砲ユリやサクユリの球根を海外に輸出していた時期もありますが、栽培技術、生産規模、円高、輸入の自由化などで、今ではオランダからの輸入球根が主流です。新潟、富山県は昔からの球根生産地ですが、輸入球根に押されて大変なようです。

切り花
新潟、埼玉、高知県など各地で切り花栽培が盛んです。ユリの球根は冬の寒さを経験し春の暖かさを感じ芽を出し、成長し一般的に夏6〜7月頃花を咲かせます。秋に球根を冷蔵庫に入れ低温処理しその後加温ハウスで育てますと春4〜5月に咲きます。球根をマイナス2度で冬、春、夏と眠らせて貯蔵し、秋に植え付けると冬に花を咲かせることも出来ます。ユリ専門の農家はそのようにして、一年中ユリを生産しています。

園芸品種のグループ
オリエンタル・ハイブリッド:
ヤマユリ、サクユリ、カノコユリ、タモトユリなど日本産ユリの交雑種群。
大輪で芳香がある。カサブランカ、ルレーブ、スターゲザーが代表品種。

アジアチック・ハイブリッド :
エゾスカシユリ、イワトユリ、オニユリなど日本、アジア原産ユリの交雑群。
芳香はないが、花色が黄色、赤、橙色と鮮やかです。

ロンギフロラム・ハイブリッド:
テッポウユリとタカサゴユリの交配種の新テッポウユリは、実生一年で開花します。