2000年8月18日の噴火で、西野園芸も一部ハウスの倒壊、全ハウスが降灰被害を受けました。9月4日全島避難指示をうけ、当園も島外避難をし営農活動を中断しておりました。避難の長期化が予想されますので、三宅島避難解除まで八丈島でユリ産直を再開することにしました。噴火に負けることはできません、また西野園芸をよろしくお願い致します。
(以下は噴火による島外避難前の記述です)
西野園芸は、三宅島にある小さな個人農園です。私たち、いろんな人がいろんな仕事をしてくれているお蔭で暮らしてゆけます。私の仕事は園芸、花作りで人のためになればと思います。でも、今の日本、第一次産業で生計を立てるのはなかなか大変です。三宅島は、交通のハンディがあり、台風があり、噴火がある。それでも「良い仕事」、「良い職場」を目指して頑張りたいと思います。
本人紹介
大阪生まれ大阪育ち48歳男性。子供の頃より生き物が大好で
金魚、カエル、イモリ、蛇、カメ、にわとり、ネズミ、犬等々
生物の飼育観察に夢中の少年時代でした。東京の某水産系大学
を卒業後、東京の農水産物輸入商社で5年間会社勤め。
都会に住み組織の中で仕事をする生き方より、自然豊かな所に
住み自然相手に自分の手で仕事する。そんな生き方をしたくて
19年前、伊豆七島の三宅島に移り住みました。
西野園芸
なにせ都会育ちの脱サラ農家ですから、試行錯誤の繰り返しです。
害虫にやられたり、肥料のやり過ぎで枯らしたり、出荷直前に
台風で全滅したり...。 土地を借り、樹木の伐採、抜根、整地、ハウス建て、苗の植付け、
現在、ビニールハウスが30棟、約1200坪で切り葉とユリの
栽培をしています。切り葉は、レザーファンと言うシダの葉で
ブーケ、コサージュ、花束の添え葉に使います。伊豆七島が主産地
で、結婚式には必需品、フラワーアレンジにも欠かせません。
初めは、レザーファン専作で、一年中葉っぱを切って、市場に出荷
する毎日。安定性はあるけれど、どうも変化と楽しみに欠ける。10年ほど前からユリの栽培を始め、お中元の時期と、お歳暮、お正月
の時期にユリの産地直送をやっています。 それに、少しですが島内消費用の草花作りです。
潜水漁業
もとは海が好き、ダイビングが好きで島を選んだのです。移住一年目
は、漁協の定置網現場で働き、組合員資格を得て、二年目から海藻や
貝類等を潜って獲る漁師をはじめました。天候次第漁次第でどうも
不安定、冬場は月に数日しか潜れず、そこで副業に始めたのが前述の
西野園芸で今では園芸が主で漁業が従です。時期には、テングサ、
トサカノリ、トコブシ、イセエビ漁などで潜っています。
陸上とは別世界、海の中は最高です。私の趣味兼職業です。