「サクユリ」
草丈、花径とも世界最大のユリで、 人の背丈位になり、花は直径30cm
近く、強い香りがあります。分布は、 日本、さらに伊豆諸島に限られており
林の切れ間の斜面によく自生しています。 半日陰で水はけ良く、根元が雑草に
覆われ、地表が乾燥せず、地温も 上昇しない、そう言う環境を好むようです。
花の雄大さから、欧米での品種改良の 交配親に利用され、数々のオリエンタル系
ユリを生み出し、有名な「カサブランカ」も
サクユリが交配親となっています。
「島の光」
遺伝子資源として貴重なサクユリですが、 ウィルス病に弱いという欠点があります。
ウィルス病に強いカノコユリとを交配する ことにより、サクユリの花の大きさと芳香、
カノコユリの赤紫色の色合い、ウィルス病耐性
を 持った、新しいユリが生まれます。その中から
優れた物を選抜淘汰し新品種を固定します。三宅島伊豆地区で造り酒屋を営んでいた、
池田速雄氏は、そのようにして15年の歳月を
かけて新品種「島の光」を作り出しました。
「島の光」は、昭和61年には農林水産省に
第1054号として品種登録された、世界でも
三宅島にしかないユリです。 故池田氏より託され、西野園芸で栽培されています。
30年近く経過した球根もあり、ハウス栽培では
草丈2メートル以上になります。
大きい物で、球の周囲40センチ以上あり、20年以上毎年使っています。